まず、とても大事な前提からお伝えしておきます。
文系・理系に関係なく、誰でもIT企業に就職することは可能です。
私自身、ごく普通の文系大学からIT企業に新卒でエンジニアとして就職しました。それも、世界トップレベルの外資系IT企業にです。
ですので、誰でもIT企業に就職できると確信しています。
しかしやみくもに就職活動を進めてもいい結果はでません。
文系や未経験の方ほど、IT企業への就職活動においてはしっかりとした対策が必要なのです。
そのため今回は、文系の学生さんこそ就活時に意識しておくべき重要なポイントについてご紹介したいと思います。
IT企業に採用されるために意識すべきポイントとは
結論から言うと、新卒としてIT企業に採用されるために意識すべきポイントとは、
採用担当者に、自分は将来活躍するポテンシャル を持った人材であると思わせることです。
これはどういうことかというと、
実は企業側は、新卒として入社してくる学生さんたちにはいい意味で即戦力としての期待はしていません。
それはつい最近まで学生さんだった方たちを迎えるので、しっかりと育成するつもりで採用しています。
では、内定をもらう学生さんたちはなにを見込まれているのでしょうか？
それは、「将来会社のために活躍してくれそうかどうか」ということです。
少し冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、企業も成長し続けていく必要があるので、やはり会社のためになる人材を採用したいわけですよね。
なのでIT企業に新卒として採用されるためには、エントリーシート (以下 ES) や面接などの採用プロセス全体を通して、
「自分はポテンシャルがある人材です！」ということをアピールすることが重要なのです。
ポテンシャルの感じさせ方とは？
ではどうしたら自分のポテンシャルを感じてもらえるのでしょうか。
それは意外とシンプルで、採用者に「この人は以下の3つのポイントを満たしているな」と思ってもらうことです。
- ITへの興味があること
- ITを使って実現したいことがあること
- 実現するための努力ができること
どういうことか一つずつ見ていきましょう。
ITへの興味があること
まず一つ目は、ITへの興味があることです。
これは言われてみれば当たりまえに感じますが、意外とESを読んでいると、
「この人は本当にITに興味があるのか……？」
結局リモートワークがしたいだけ……？
と思ってしまうようなものを多く目にします。
IT企業を志望しているのに、そもそもITという分野自体に興味がなかったらちょっと混乱しますよね。
例えば告白されて「付き合ってください！」と言われたあとに、
「ま、あなた自身に興味はないんですけどね」
と言われることを想像してみてください。
「( ﾟДﾟ)ﾊｧ?」って思うじゃないですか。
ちょっと極端な例えかもしれませんが、就活は言ってみれば、
「あなたのことが好きなので入社させてください」ということを伝えるプロセスとも言えます。
であれば、
「わたしのなにが好きなのでしょうか？」
という質問にもしっかり答えられる必要がありますよね。
この好きの要素をしっかり伝えることで、ITへの興味があることをアピールできます。
ですのでESの作成時や面接時においては、以下のような要素を伝えることをぜひ意識しておきましょう。
- ITに興味をもったきっかけ
- ITに魅力を感じる理由
- IT企業の中でも特に御社を志望する理由、など
ITを使って実現したいことがあること
次に大事なことは、ITを使って実現したい未来 ( (ビジョン) があることです。
先ほども説明しましたが、企業側としては将来活躍しそうな人、つまり、企業のためになる人材を雇いたい気持ちでいます。
そのためESの確認や面接時には、以下の点を理解しようと採用にのぞんでいます。
- 将来会社に貢献してくれそうかどうか
- どのように貢献してくれそうか
なので、入社後のビジョンがあるということを伝えるのはとても大切なことなのです。
そしてここでもう一つ重要なのは、自分の掲げるビジョンは、企業が掲げるビジョンの方向性とも一致している必要があるということです。
いくら立派なビジョンがあったとしても、その企業が目指しているビジョンと反対を向いてたら困りますよね。
なので志望先の企業のビジョンともマッチした自分自身のビジョンを伝えることにより、
「お、この人は会社の目標に向かって頑張ってくれそうだ！」
という印象を持ってもらうことができます。
実現するための努力ができること
そして最後のポイントは、これまでに伝えたビジョンを実現する素質があるとアピールすることです。
なお、これまでにお伝えした2つのポイントをしっかりと説明するだけでも、そのIT企業を志望する理由はわかってもらえると思います。
ただそれに加えて伝えたビジョンまで実現する素質があることも証明できれば、もうESや面接は落とす理由がなくなりますよね。
なのでこの点もしっかりとアピールしておきましょう。
なお、このアピールは自己PRの項目でするのが一般的です。
たとえば、以下のようなことを言われたらこの人は目標に向かって頑張れそうな人だなと思いませんか？
私の強みは、掲げた目標を達成するための努力ができることです。
実際に、大学2年次にTOEIC800点を取得することを目標として掲げ、達成するための継続的な努力を続けました。その結果、半年後には850点を取得し、目標を大きく達成することができました。
自分が持っている実績の中から「自分は頑張れる人間です！」ということを証明できる要素を探し、ぜひESや面接の中でアピールしましょう。
全体的にとても説得力のある志望動機・自己PRが完成すると思います。
なお、より詳しい自己PRの作成方法は以下の記事にまとめていますので、気になる方は参考にしてみてください。
いまからやるべきこと
では最後に、これらを踏まえてIT業界を目指す学生さんたちが「いまやるべきこと」についてご紹介させていただきます。
資格取得
まず、もしも今から就職活動まで時間があるのであれば、自分がポテンシャルのある人材であることを証明するのに役立つ資格を取得しておくことです。
たとえば、ITパスポートや基本情報技術者くらいまでを持っていると、
「ITに関して基礎的な知識は持っているんだな」
と思ってもらえます。
また、これらを取得した動機として
「御社でいち早く活躍できる人材になるため、最低限の知識は身に着けておきたかったためです！」
などと説明すれば、
ITへの興味や、ビジョンを実現する素質という点でも評価されるかもしれませんね。
「取得する資格を選考の中でどのように生かすか」ということを考え、ぜひ準備を進めてみてください。
プログラミングの学習 (特にエンジニア志望の方)
エンジニア志望の方は、プログラミングの学習をしておくことを強くおすすめします。
プログラマーやSEの場合は採用後に研修があると思いますが、プログラミングは慣れない用語や概念的な知識が多く出てくるため、ぶっつけ本番だと苦労する可能性が非常に高いです。
そのため、基本的な用語や文法、また簡単なアプリを作れるくらいの状態であれば十分なアピール要素になりますので、ぜひ学習を進めてみることをおすすめします。
志望先の企業の企業研究
もしも就職活動まで十分な時間がない場合には、
志望先の企業研究をすることをおすすめします。
先ほども説明したように、
ESや面接では「自分は将来的に企業のためになる人材である」ということをアピールする必要があります。
そのためには、志望先の企業がどういう人材を求めているのかをしっかりと認識しておく必要がありますよね。
ですので、その企業のホームページやその企業に関するニュースなどを読むことで、志望先の企業に関する理解を深めることをおすすめします。
