さて、今回は 「落とす理由がない志望動機」の書き方の第4回目です。
いよいよ志望動機の内容の核となる、「志望理由」と「それを魅力に感じる理由」の作り方についての説明をしていきます。
最後のパートになりますので、ぜひ最後まで一緒に頑張って「落とす理由がない最強の志望動機」を完成させましょう!
志望動機は最低でも「2つ」あげる
まず前提として、志望動機は最低でも2つあげましょう。
「最低2つ」と書きましたが、2つあれば十分だと思うので、どうしてもという3つ目がなければ2つで問題ありません。
なお、なぜ2つあげる必要があるのかというと、それは以下のメリットがあるからです。
- 説得力が増すから
- 他の会社にはあてはまらない、「その会社ユニークの理由」になるから
説得力が増すから
まず第一に、志望していることの説得力が上がるからです。
しっかりした理由があれば一つでも十分ですが、それでもしっかりした理由がもう一つあれば、さらに説得力が増します。
少しでも「自分が貴社を志望しているのは本当なんだ!」という想いが伝えられるよう、志望理由は2つ以上用意するのがおすすめです。
他の会社にはあてはまらない、「その会社ユニークの理由」になるから
また、志望理由を2つ説明することで、「その会社ならではのユニークな理由」にすることができます。
志望動機を読んだ結果、採用担当である読み手の方に「それなら別の会社でもいいよなあ」と思われてしまったらもったいないですよね。残念なことに、狭き門である有名企業ほど、他の企業にもあてはまるような志望動機は落としてしまいます。
そのため、「その会社ならではのユニークな理由」を作成するために、志望動機は2つ以上の志望理由を組み合わせましょう。
志望理由の見つけ方
志望理由は、「その会社ならではのよさ」を伝えるといいです。
採用担当者が思わず、「この人はうちの会社のことをわかっているな!」と思ってしまうくらい、「その会社ならではのよさ」を的確に表現する必要があります。
「その会社ならではのよさ」はどうやって表現するのか
ではまず、どのように「その会社ならではのよさ」を探すのでしょうか。
それはずばり、以下のページの企業研究を通して作成した「企業プロフィール」から見つけることができます。
作成したプロフィールには、以下の4つの項目ごとに情報が記載されていると思います。
- その会社は、なにを目指している会社なのか (どんな社会を実現したいのか)
- その会社は、そのためにどんな事業を展開しているのか
- その会社は、その目標の実現のためになにに「力」をいれているのか
- その会社は、その目標を達成するためにどのような人材を求めているのか
この4項目に書かれている情報の中から、「これは間違いなくこの会社の魅力だ」と思うポイントを2つピックアップしてみましょう。
魅力的な点をピンポイントであげてもいいですし、「貴社のミッション (経営理念) に共感したから」という広い理由でも問題ありません。
大切なのは、あげた2つのポイントを組み合わせることで、「その会社オリジナルのユニークな理由になるか」ということです。
『「志望理由」を魅力に感じる理由』のつくりかた
つぎに、志望理由の説明を補強するための理由、つまり『「志望理由」を魅力に感じる理由』を考えていきます。
ここでのポイントは、以下の3つです。
- 「自分本位の理由」にしないこと
- 「会社にとってメリットのある理由」にすること
- 2~3文でまとめること
「自分本位の理由」にしないこと
まず1つ目は、「自分本位の理由にはしない」ということです。
たとえば、「幅広い技術分野の開発を行っているから」という志望理由に決めたとして、それを魅力に感じる理由が「いつか独立したいので、幅広い技術に触れておきたいから」という理由だとどう思いますか?
もし自分が採用担当だとしたら、「それだといつか辞めちゃうかもしれないし、なにより会社のために頑張ってはくれなさそうだな」と思いますよね。
ですので、自分にしかメリットのない自分本位の理由はさけるようにしましょう。
「会社にとってメリットのある理由」にすること
自分本位の理由の代わりに、「会社にとってもメリットのある理由」を述べるようにしましょう。
たとえば、「貴社は、幅広い技術分野の開発を行っているからです」という志望理由に決めたとしましょう。
これを補強する理由として、
「その理由は、幅広い分野の技術開発を行っている分、それだけ多くのお客様の課題解決に貢献されていると思い、その点が魅力的だと思ったからです。」
という理由が述べられていたらどう感じますか?
なんだか褒められているようで、うれしくなりますよね。
また、
「その理由は、幅広い分野の技術開発を行う環境では、コラボレーションにより新しいイノベーションが生まれる可能性が高いと思うからです。」
のような理由はどうでしょう。
「この会社の環境に魅力を感じていて、イノベーションを生み出すことにやる気があるんだな」という風に感じますよね。ここに、「この環境で自分も新しい価値を生み出せるように頑張りたい」というような説明も加えたらさらにいいですよね。
このように、まさにその会社が売りとしている魅力や、その会社にとってもメリットのある理由をかかげることで、マイナスの印象を与えることなく、「落とす理由のない志望動機」ができあがるのです。
2~3文でまとめること
文章が長すぎると、大事なポイントがわかりにくくなる傾向があります。
なので、理由は2文、多くても3文でまとめるようにしましょう。
文章の組み立て
ここまでを終えたら、あとは以下の構成に沿い文章を組み立てるだけです。
- 志望理由の個数
- 志望理由①
- 志望理由①の理由
- 志望理由②
- 志望理由②の理由
- まとめ
以下のテンプレートを参考に、このページで考えた「志望理由」と、それを補強する説明である「志望理由の理由」を埋めてみましょう。
私が貴社を志望する理由は、大きく2つあります。
一つ目の理由は、「志望理由①」という点に魅力を感じるからです。その理由は、「志望理由①の理由 (2~3文)」です。
二つ目の理由は、「志望理由②」です。その理由は、「志望理由②の理由 (2~3文)」です。
以上の理由から、この度貴社への入社を志望いたしました。
さいごに
以上で、「落とす理由がない志望動機」が完成しました。
今回の手順に沿い作成した志望理由にはその会社にしか適用できない理由がまとめられており、「落とす理由がない」志望動機になっていると思います。
あとは、完成したエントリーシートをキャリアセンターや就活を経験した先輩、家族などに見ていただき、客観的な意見をもらいながらより磨きをかけていくとよいでしょう。
今回作成した志望動機が、みなさんの就活・転職の成功の役に立つことを心から願っています。